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「再会」と呼べる「出会い」

第18章 冷 え

「今日
 お爺様に会ったよ
 私と婚約したって
 聞いたから
 会いに来たって」

「あ?
 …なんだソレ?」



とぼけているとも
思えない口調だった。





「本当に分からないの?」

「まー…願望はあるけどな
 んな事 俺は一言も
 言った覚えはねーよ

 勘違いするほど
 爺さんボケてねーしな」


「…」



一体あれは
なんだったのだろう。


「わかんねぇけど
 誤解は解いとく」

「え うん」


「本当は
 会って話したかったけど
 ミカ 絶対
 俺に会ってくれそうに
 ないから」






「俺も
 お前には酷いことしたって
 自覚ある
 痛がるのに
 無理矢理犯ったし
 ズルい嘘ついたしな
 …ごめんな」

「うん」


「けど
 お前の事
 本当に好きだった

 



 別れるよ


 つーか最初から
 俺が一方的に
 振り回してただけなんだよな」


「    」



一体 あなたは誰?




「お前の料理
 本当にうまかった
 
 アイツには
 大事にしてもらえよ」


「うん 」



私は
夢を見ているのだろうか?



それとも幻聴…?




素直に喜べない私がいた。

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