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「再会」と呼べる「出会い」

第17章 溶ける体温

「可愛い」

「ど …どうせっ  …ん」

塞がれた唇の間を
冷たい物がヌルリと這う。

「っは ぁ あ っ…」 

「声はマズいんじゃないの?
 下に… みんな …ん」

私は自ら、次朗君の唇を塞いだ。

「ふ っん

 …はぁっ !」


すぐに胸の突起を転がされ、
呼吸をも制御出来なくなる。


「ぁ あ」


「本当にマズいかも
 …時間もアレだし
 移動しようか?」

「え」

どこに?


「手 のせて」


差し出した手の平には
鍵が乗っていた。
ブロンズ?
はめ込まれた黒い石が
キラキラと怪しく光る。

私は言われた通りに手を乗せた。




途端に、
部屋がグニャリと歪む。

「?! …何?」


歪んだ部屋の色が徐々に変わっていき、
歪みも徐々に無くなっていくと…

ここは?



私の部屋じゃない。

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