
「再会」と呼べる「出会い」
第16章 それは襲い来るもの
オレンジ色の空の下、
帰り道になっている土手を
私は親友の咲希、
そして彼氏(仮)の次朗君と
並んで歩いていた。
「補習随分大変だったみたいだね。
『繊維の比較』の
プリントだっけ?」
「うん え …えっと」
思い出すと恥ずかしくなる。
私、何やってるんだろう…。
隠土先生のネクタイとシャツ、
涙と鼻水で汚しちゃった。
抱き締められて、
何かが物凄く申し訳なくて。
そのハッキリしない何かの為に
ひたすら謝った。
隠土先生は分かってたのかな。
全部を包み込むように、
ただ抱き締めてくれてた。
腕の中は優しくて、
あったかくて
…いつまでもそうしてて欲しかった。
…!!ダメダメ!!
相手先生だし!!
明日、改めて謝った方がいいよなぁ。
「なんか ごめんね
本当は園芸部を
見に行く予定だったのに」
結局咲希は
図書館でずっと待ってて
くれたんだよね。
「大丈夫
私は由芽に付いて行く
だけだもん」
「へぇ
咲希ちゃん自身は
やりたい部活動ってないの?」
「私はお茶もやってるから
習い事をしている場合は
別に部活には入らなくていいの
…けど
高校生活での
友達との思い出は作っておきたいし」
「なるほどね」
次朗君が納得した。
小学校時代に転校してきてから
私にとって咲希は
一番の親友だった。
楽しかったことも
嫌だったことも
お互い何でも話してきた。
次朗君とは
付き合っているフリを
しているだけだということも、
咲希だけには話した。
だけど今日のことは…
いくら咲希にでも言いづらい。
帰り道になっている土手を
私は親友の咲希、
そして彼氏(仮)の次朗君と
並んで歩いていた。
「補習随分大変だったみたいだね。
『繊維の比較』の
プリントだっけ?」
「うん え …えっと」
思い出すと恥ずかしくなる。
私、何やってるんだろう…。
隠土先生のネクタイとシャツ、
涙と鼻水で汚しちゃった。
抱き締められて、
何かが物凄く申し訳なくて。
そのハッキリしない何かの為に
ひたすら謝った。
隠土先生は分かってたのかな。
全部を包み込むように、
ただ抱き締めてくれてた。
腕の中は優しくて、
あったかくて
…いつまでもそうしてて欲しかった。
…!!ダメダメ!!
相手先生だし!!
明日、改めて謝った方がいいよなぁ。
「なんか ごめんね
本当は園芸部を
見に行く予定だったのに」
結局咲希は
図書館でずっと待ってて
くれたんだよね。
「大丈夫
私は由芽に付いて行く
だけだもん」
「へぇ
咲希ちゃん自身は
やりたい部活動ってないの?」
「私はお茶もやってるから
習い事をしている場合は
別に部活には入らなくていいの
…けど
高校生活での
友達との思い出は作っておきたいし」
「なるほどね」
次朗君が納得した。
小学校時代に転校してきてから
私にとって咲希は
一番の親友だった。
楽しかったことも
嫌だったことも
お互い何でも話してきた。
次朗君とは
付き合っているフリを
しているだけだということも、
咲希だけには話した。
だけど今日のことは…
いくら咲希にでも言いづらい。
