テキストサイズ

「再会」と呼べる「出会い」

第13章 ごめんなさいじゃ足りない

「ミカどういう事だ?!
 こいつ、お前の知り合いか?!」

「え …と」


「俺は酉岡高校の教師だよ。
 君とは入れ違いに就任したから、
 知らなくて当然かな」

言い渋る私の代わりに
松井さんが自ら立場を名乗る。


「不純異性交遊は禁止
 君の時もそうだったでしょ?
 はーい、佐伯さん帰りますよ。
 君を連れて帰らないと
 俺があの人に何されるか…」

「え あ 」


私は急いで台所に鞄を取りに行った。


「おい 待てよ!!」

「優司君 …
 本当にごめんなさい!!」


ごめんなさい!!



「ミカ!!」


「…井崎優司君だよね。 もう
 うちの生徒に手を出さないでね。」

「は?!」

「ここへ来たの、
 俺で良かったと思うよ
 …あの人だったらどうなってたか

 さようなら」


…あの人?


 それって






ガチャ







閉まったドアは
酷く重い物に感じた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ