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「再会」と呼べる「出会い」

第12章  イカ祭りの誘惑

…とは言え



「…ごめん 痛かった?」


お腹を押さえて
縮こまる次朗君を見て
急に不安になった。

「やり過ぎちゃったかな?


 …っわっ?!」



しゃがんで次朗君の様子を
見ようとした次の瞬間




私は床に仰向けに倒れていた。







ひぇ…





やたら近い次朗君の顔が 唇が

ニヤリと笑った。


「ここ、
 床がジュータンっていうのは
 なかなかいいね。」

…?!



何が? どこがいいのっ?!





ドキドキドキドキ…




構図的には
押し倒されてる
まさにそんな感じ…



え どうなるの?! 
私 ナニされるの?!!


「誰か…きちゃうよ」

「…来なかったらいいの?」


太股に冷たい感触

次朗君の   手








…だーーーーーーーーーっ!!



「だめっ
 私今ーーーー」







グイ



「…!?!…」




抱き起こされちゃった…。




「丈短過ぎ。
 アレの日なんでしょ?
 腰冷やすのは良くないよ。」 


「▼□×◎⊕◆@!!」



「そろそろ行こうか。
 展示はこれで終わりみたいだね。
 …腹減ったー。
 何食おうかなぁ。」

「…」



…言葉が 出ない。



「ミカ先輩?
 ぼんやりしてると置いてくよ」




次朗君はそう言いながら
また、手を差し出す。



「…」



私はその手を敢えて無視して、
足早に出口へと向かった。


「あらら
 怒らせちゃった?」




…もう


なんか   なんか   なんか








ムカツクっ…!!!

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