
「再会」と呼べる「出会い」
第10章 文明の利器
トイレから出て席に戻る途中
私は思わず立ち止まった。
カウンターに座る人物と目が合う。
白人よりも、白い肌
ホリの深い顔立ち。
輝く金髪はまるで習字の筆のように
固められている。
口髭と顎髭も金色だ。
抹茶色で、白いラインの入った
ジャージを着ているが
服の上からでも
相当な筋肉の持ち主だと分かる。
リョウくんもすごいけど、
多分この人はそれ以上。
そのオジサンと私は
何故か目を合わせている。
知り合いではない
はずだけど。
「なんと!
瓜二つじゃのう!!」
「えっ?!」
「すまんすまん!
知り合いと、よう似とったもんでな」
「は はぁ…。」
なんだ、そういう事だったんだ。
びっくりした…。
「おかえりー 大丈夫?」
「うん、ごめんね。
大丈夫。」
…上げた口角が、ひきつるのが分かる。
♪ ♪ ♪
「わ…!」
自分のポケットから聞こえてくる音に
私の心臓がはねた。
やばい やばいやばいやばい…!!
相手はきっと…
「ミカティ、鳴ってるよ
出ないの?」
「え っ…うん。
えっと…」
画面には『隠土次朗』の名前
「もしかして優司先輩から?」
ヤマちゃんが心配そうに尋ねる。
「違うよ、次朗くん」
「次朗くん? 出た方がいいよ!」
え
どうしよ…
「ミカティ、出なよ。
何か大切な用事かもしれないし。」
ミッチ…
「電話、鳴り続いているという事は
余程大切な用に違いない…
じゃろ?」
「ですね」
オジサンとマスターまで…
大事な用なんかじゃない。
私がさっき掛けちゃったからだもん。
…あ ぁ
「もしもし!」
謝ろう
そうだ 謝るのだ。
私は思わず立ち止まった。
カウンターに座る人物と目が合う。
白人よりも、白い肌
ホリの深い顔立ち。
輝く金髪はまるで習字の筆のように
固められている。
口髭と顎髭も金色だ。
抹茶色で、白いラインの入った
ジャージを着ているが
服の上からでも
相当な筋肉の持ち主だと分かる。
リョウくんもすごいけど、
多分この人はそれ以上。
そのオジサンと私は
何故か目を合わせている。
知り合いではない
はずだけど。
「なんと!
瓜二つじゃのう!!」
「えっ?!」
「すまんすまん!
知り合いと、よう似とったもんでな」
「は はぁ…。」
なんだ、そういう事だったんだ。
びっくりした…。
「おかえりー 大丈夫?」
「うん、ごめんね。
大丈夫。」
…上げた口角が、ひきつるのが分かる。
♪ ♪ ♪
「わ…!」
自分のポケットから聞こえてくる音に
私の心臓がはねた。
やばい やばいやばいやばい…!!
相手はきっと…
「ミカティ、鳴ってるよ
出ないの?」
「え っ…うん。
えっと…」
画面には『隠土次朗』の名前
「もしかして優司先輩から?」
ヤマちゃんが心配そうに尋ねる。
「違うよ、次朗くん」
「次朗くん? 出た方がいいよ!」
え
どうしよ…
「ミカティ、出なよ。
何か大切な用事かもしれないし。」
ミッチ…
「電話、鳴り続いているという事は
余程大切な用に違いない…
じゃろ?」
「ですね」
オジサンとマスターまで…
大事な用なんかじゃない。
私がさっき掛けちゃったからだもん。
…あ ぁ
「もしもし!」
謝ろう
そうだ 謝るのだ。
