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「再会」と呼べる「出会い」

第10章 文明の利器

自分で言うのも辛いけど
襲いたくなるような色気なんて
皆無 だよ?


木瀬君だって

…本当はからかってただけかも。

   
   かもしれないけど
   そうじゃない可能性の方が
   大きいと思うな。





   思っていることと、
   現実に思われていることは
   違う方が多いよ。





   大体、そういう
   無防備なところがダメなのよ。 
   だからすぐに流されるの。




「…」

「あのね、ミカティ、
 その… 信じたくないかも
 しれないけど、
 今回の事で優司先輩の噂に関する
 信憑性が増したのよ。
 言ったんでしょ?
 木瀬君『シェアする』って。
 私、思ったんだけど
 サッカー部には
 あまり近付かない方が
 いいんじゃないかな?
 優司先輩の後輩達…
 全員ではないにしろ
 女の子をまわした後輩が
 サッカー部の人達だったとしたら…」



「そうだよね
 …ミカティ、辛いかもしれないけど
 その方がいいよ。」


   そうそう。これ以上、
   身体を傷つけられるような事は
   避けて。
   …じゃないと



「…」



「あたしも、
 一応情報収集してみるから、
 ね、ミカティ
 …ミカティ?」


「どうしたの?」

「え  うん、ごめん。
 そうだね、うん、その方がいいよね。」

「ちゃんと分かってるの?」

「うん、
 サッカー部には
 なるべく近付かないようにするよ。
 リョウ君にも、相談してみる。」

「だね、そうしよ。
 …良かった、納得してもらえて。」

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