
「再会」と呼べる「出会い」
第10章 文明の利器
…
「うん、けど 大丈夫
優しくしてくれるし」
「…ほんとに?」
神鳥さんが私を見据える目は
私の心を見ているかのようだ。
「う…うん。
本当に助けてくれてありがとう。
そろそろ時間だから、行くね」
これ以上は…
私、また涙腺崩壊しちゃいそう
「待って」
…
「なんでかな…ほっとけないよ」
…
「先輩、私、いつでも相談にのる。
困った事があったら、
すぐにとんでいくから。」
…だめだよ 神鳥さん
わたし、あなたに
恋 しちゃいそうだよ…。
「連絡先交換しよ ミカ先輩」
神鳥さんの微笑みに
文字通り、ハートを射抜かれた。
神鳥由芽
私の電話帳には
また新しい連絡先が追加された。
『次朗くんと、神鳥さん
毎日夫婦漫才を
やってるみたいだってさ』
…
次朗くんの相手
神鳥さんがなら
悪くない。
