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「再会」と呼べる「出会い」

第10章 文明の利器

「次朗くんって
 なんだか忍者みたいだね。」

ミッチが椅子に座りながら呟いた。

「今日の体育の授業中も
 凄かったらしいよ。
 高跳び5メートル近く飛んで、
 ひねり技利かせて着地したって。
 その後腰が痛いって
 保健室に行ったみたいだけど。」

…5メートル
棒高跳び? 
…なんて授業じゃやらないよね。

すごいなぁ
見てみたかったな


…なんて


「でもさ、腰が痛いって
 感じじゃなかったよね。

 昨日だって
 気配もなく突然消えたし、
 なんか不思議な奴」

ヤマちゃんが
いただきまーす、と
ようやくお弁当を食べ始める。

「実は宇宙人  とか?
 だったら楽しいね」

ミッチが微笑んだ。

「そうだねぇ
 ミカティその辺聞いといてよ。
 なんか懐かれてるみたいだし。
 そう言えばまだ聞いてなかったけど
 昨日は二人で何話したの?」



「は? 何それ…」



ヤマちゃんが何気なく発した言葉を
エミは聞き逃さなかった。


これは


ヤバい。

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