
「再会」と呼べる「出会い」
第10章 文明の利器
体育館側の昇降口には
入ってすぐに自販機が置いてある。
着替え終わった私達が
更衣室を出ると、
二年生が数人、その自販機の前にいた。
「あっれミカ先輩
体調悪いのに
体育なんか出て大丈夫?」
やたらと綺麗な顔は
その存在を余計に目立たせる。
…次朗くん
私が体調悪い事を知ってるなんて
やっぱりあれは
夢じゃなかったんだ
「…見学だから」
「そっか。
ちゃんと日陰にいるんだよ。
風はあるけど日が当たる所は
結構暑いから」
「次朗
その言い方 オフクロみてぇ」
ショウヤ君がゲラゲラ笑っている。
そっか、二人は同じクラスなんだよね。
「次の授業
始まっちゃうよー!」
「あーやべ!
じゃ、またね」
女の子に呼ばれ、
簡単に別れを告げると
急いで行ってしまった。
…夢じゃなかったって事は
アレ も?
「ミカティ、行こ!」
「うん ごめん」
気のせい 気のせいっ!
指で触られただけかもしれないし!
だめっ!!
もう 考えちゃだめだっ!!
…けど何度心でいい聞かせても
駄目なものは駄目で
見学なんてしないで
みんなと一緒に
走れば良かったと思えるほど、
私の心は酷く悶々とした。
入ってすぐに自販機が置いてある。
着替え終わった私達が
更衣室を出ると、
二年生が数人、その自販機の前にいた。
「あっれミカ先輩
体調悪いのに
体育なんか出て大丈夫?」
やたらと綺麗な顔は
その存在を余計に目立たせる。
…次朗くん
私が体調悪い事を知ってるなんて
やっぱりあれは
夢じゃなかったんだ
「…見学だから」
「そっか。
ちゃんと日陰にいるんだよ。
風はあるけど日が当たる所は
結構暑いから」
「次朗
その言い方 オフクロみてぇ」
ショウヤ君がゲラゲラ笑っている。
そっか、二人は同じクラスなんだよね。
「次の授業
始まっちゃうよー!」
「あーやべ!
じゃ、またね」
女の子に呼ばれ、
簡単に別れを告げると
急いで行ってしまった。
…夢じゃなかったって事は
アレ も?
「ミカティ、行こ!」
「うん ごめん」
気のせい 気のせいっ!
指で触られただけかもしれないし!
だめっ!!
もう 考えちゃだめだっ!!
…けど何度心でいい聞かせても
駄目なものは駄目で
見学なんてしないで
みんなと一緒に
走れば良かったと思えるほど、
私の心は酷く悶々とした。
