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俺はここだよ

第22章 疑い・・・

ギュッと力強く抱き締めたい。
まーの好きな、頭を優しく撫でてやりたい。
でもそんな事をしたら、俺が翔君じゃないって事が、バレてしまう。

抱き締めたい・・・

気持ちを抑え、まーの肩に手を置いた。


「どうしたの、相葉君。何があったの?」


抱き付いたまま、俺の顔をまた見上げた。
しばらく見つめると、また強く抱き付いた。

離れたくない・・・
だけど俺の体から、離した。


「相葉君、黙っていてもわからないよ。
何でもいいから、話して・・・ねっ!」


また飛び込んできた。


「だから相葉君・・・何?」

「ねぇ、どうして抱き締めてくれないの?」

「どうしてって・・・」

「ねぇ、どうして頭を優しく、いい子いい子って撫でてくれないの?」

「とにかく、何言ってるか全然いみがわからないんだけど」


さらに強く俺を抱き締める。


「苦しいよ、相葉君。
この体勢では話しも出来ないから、とにかく離れてよ」

「ねぇ、どうして本当の事、言ってくれないの?」


・・・えっ?!

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