溺れる愛
第21章 波乱の合コン
那津と俺が初めて出会ったのは
小学校に入学してすぐだった。
あいつ…その頃から全然笑わない奴でさ。
凄く子供らしくない子供だったから
余計に目についたんだよ。
誰にも媚びずに、全てに冷め切った様な目をしてて
本当ならすぐにでも虐められそうなキャラなのに
あいつ、びっくりするぐらい頭が良いだろ?
だから皆一歩引いちゃってさ。
誰もアイツには文句すら言わなかった。
むしろそんなだから、女子からはモテまくってたよ。
俺と那津が仲良くなったキッカケは
修学旅行の時なんだけどね。
アスレチックがあったんだ。
そこで、俺は割と活発な方だったから
皆でバカやって、騒いでたんだよ。
勿論那津は、そんなことには参加しないで
ボーッとしてたけどね。
そしたら一人の奴が、一番高いところまで登ってた俺の背中を
悪ふざけで押したんだ。
俺も気付いてたら良かったんだけど
それに全然気付いてなくて
急に押されたもんだから、バランス崩しちゃって
そのまま下に落ちたんだ。
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