
溺れる愛
第21章 波乱の合コン
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今頃…芽依は合コンしてるのか…。
くそっ…なんでそんなの行くんだよ…。
まぁ、俺に止める権利なんてねぇけど…。
あー、さっきから何やってもダメだ。
仕事が手に着かない。
俺は椅子の背もたれに仰向けになる様にもたれて
額に手の甲を当てて目を閉じた。
誠司…本気じゃねぇよな…。
あーくそ。
イライラする…。
そんな事を考えていると、胸の辺りに振動を感じて
内ポケットから携帯を取り出すと
画面には誠司の文字が。
慌てて身体を起こして、急いで通話ボタンをタップした。
「もしもしっ」
「あ、那津?ちょっとヤバいかもよー芽依ちゃん」
ヤバいって…
「は?どういう事だよ。ちゃんと説明しろ」
くそっ…なんでこんなに焦ってんだよ俺…。
さっきから貧乏揺すりが止まらない。
「それがさー、まさかの強敵現るって感じ」
「は…?」
誠司がそんな事を言う相手って一体…
「なんと、芽依ちゃんの元彼。」
「なっ────…」
元彼って…
「先輩って言ってたし、高校の時っぽい感じだよ」
高校の……そうか、あいつか…。
それなら誠司が強敵って言うのも無理ねぇな…。
「今…どんな感じ?」
