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溺れる愛

第8章 夏休




(せ…んぱい……)


頬を染めながら俊哉の顔を見ると
俊哉もまた芽依を見つめ返してくれる。



「じゃ、行ってくる」



ポンと頭に手を置かれて、そのまま


「行くぞー!」


と部員一同はランニングを開始した。




『………』



まだジンジンと熱い耳元を手で押さえて
俊哉の小さくなっていく背中を見送った。



(先輩が一番に帰ってきた…私…先輩と…?)



甘い予感に胸の高鳴りが止まらない。

だけど、心から俊哉の一番を願っていた。



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