テキストサイズ

片想いの行方

第47章 探り合い




「……え? あ……!」



その言葉で、今更自分がスーパーの袋を持っていることに気付く。



わ、私完全に場違いなんですけど……!





「ほら、その中に入れろ」

「え?だってここってお店の……」

「いいから。ほら貸せって」





ヒメは私の手からバッグ以外の荷物を掴み取ると



入口の近くにあるお店のロッカーを開けて、その中にしまい込んだ。




「……な、なに勝手に……」


「お前、酒飲めるんだっけ?」



私の言葉はことごとく遮られて、ヒメはダイニングスペースへと進んでいく。



一番端ある2人掛けのソファ席に着くと



そこでやっと腰を下ろした。







………とりあえず、その隣りに座ったけど。





一条さんのマンションからここまで、ジェットコースター並みの速さで来たわけで。





私は頭が混乱して理解が追い付かなかった。








すると








「お前は来るのがいつも唐突だな」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ