
隠れて甘いkissをして
第74章 大切なひと
「…………!」
ドキッ……
女の子の言葉に、私はピクッと反応した。
あ………
よく見たら、その雑誌は先週アンジーから貰ったやつだ……
「なによー、いーじゃない年上だって。
そりゃ、あんたは蓮くんに夢中だろうけど、私からしたらクラスの男子なんてみんなガキみたいなもんよっ」
「でもさ。うちらより…16も上だよ?」
「今どき年の差なんて関係ないもの。
この大人の魅力がなんで美和にはわからないかなー」
私は2人の会話が気になって、チラチラと横を見ながら耳を澄ませてしまう。
アンナと呼ばれた子は、ウットリしたように雑誌を眺めた。
「最初にファンになった時から超絶かっこいいって思ってたけど……
海外から戻ってきたら、色気が1000倍に膨れ上がってたんだから。
はぁ………♡
見てよこの顔、この体。
たまんないわ~」
「あっ! その海外ってのは何かのニュースで見たかも。
大分前だけど、みんな泣いたりしてすごい騒がれてたから、あたしでもなんとなく覚えてる!」
もう1人の子は、思い出したように言った。
