
隠れて甘いkissをして
第70章 2人の心
「…………っ」
私は少しだけそのまま隼人にもたれかかっていたけど
深呼吸して、顔をあげた。
隼人が私を幸せにしてくれたように
今度は私が隼人の背中を押す番だ。
「………!……由宇……」
私を見つめる隼人に向かって
私は今できる精一杯の笑顔を作った。
「行ってらっしゃい。 隼人。
あなたなら、絶対に成功する。
隼人が向こうで成功して、拍手喝采の中で微笑む姿が目に浮かぶの。
………スペインは遠いけど、隼人の笑顔を思い出して
帰ってきた隼人に逢っても、恥ずかしくないように
私も自分のできる事を頑張るから………」
