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隠れて甘いkissをして

第69章 クリスマスイヴ

海辺の通りを、2人で手を繋いで歩く。



途中でお店にふらっと入ったり、カフェでテイクアウトしたコーヒーを持って浜辺に出たり。




隼人と私は普通の恋人同士のように、何も気にせずデートを楽しんだ。




夕陽が海に沈む頃




私達は車に戻り、隼人が予約してくれた葉山のレストランに向かった。



そこは、海に沿って斜面に立ち並ぶ、ひとつひとつの土地が広い住宅地で。


その一角にある白い壁の一軒家の前で、隼人は車を停めた。



海の香りと、波の音がすぐ近くから漂ってくる。





淡いライトに照らされた砂利道を進み、木のドアを開けると。


レストランの中はウッド調の落ち着いた雰囲気で、席は少なく、ほとんどが既に埋まっていた。


開放的な大きな窓の向こうに、太陽があと少しで消えようとしている、淡く光った海が見える。



小さいけど、どこか暖かさを感じる素敵なお店だった。






「いらっしゃいませ」




奥から、ニコニコと微笑んだ年配の女性が近付いてきた。

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