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隠れて甘いkissをして

第67章 突然の選択



隼人は


私の目を真っ直ぐに見て言った。




「………由宇。


俺は、来年からスペインに行く。


現地での稽古と、長期の公演で2年は帰って来れない」




隼人は目を閉じると、さっきまでの強い力では無く、優しく包みこむように私の手に触れた。


隼人の声が……頭の中で響いている。


指先から、確かに隼人の体温を感じるのに


目の前が、心の中が……


一瞬にして闇が覆い、意識が遠退いていくようだった。

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