隠れて甘いkissをして
第66章 何が欲しい?
そう、隼人がクリスマスの予定を空けたと言ってくれた日から
私はずっと彼への贈り物を何にしようか考えていた。
色々お店を周って、店員さんに話を聞いて
定番のアクセサリーとか、洋服とかも見たんだけど、どれもピンと来ないというか…
そもそも隼人がどんなブランドを好きなのか、何がお気に入りなのか、私知らないのよね。
隼人の身につけるものは全て完璧に似合っていて、私のセンスなんかじゃ到底決められないと思った。
………………………………………………
はぁ……どうしよう…
途方に暮れてた時。
『………!』
そうだ、いるじゃん!
私の斜め前の席で、月末締めの報告書作成に追われている立花が目に入った。
私は周りに人がいないのを確認してから、ヒソヒソと話しかけた。
『ねぇ、立花。
隼人の好きなものって知ってる?』
『…………』
立花は顔を上げて私をじぃっと見ると、またすぐに書類に目を戻した。
『お前、俺に何言わせたいんだ。
ノロケか?
今更分かりきったこと聞くな』
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