
隠れて甘いkissをして
第65章 和やかな時間
私の言葉に、立花が振り返る。
「……別にお前がいてもいいけど……」
「ふふっ、そんな顔してないよ?
香ちゃんが大好きって顔に書いてあるもん。
それに、香ちゃんどんどんキレイになっていくし。
心配で仕方ないでしょ?」
「…………」
私の攻撃に、立花はビールを飲んでからため息をついた。
「………あいつ。
ONOFFをきっちり分けてるし、俺が飲み会行ってもケロっとしてんだ。
付き合ってる事も、咲原以外には一切言ってないみたいだし」
「……うん」
だって、それは立花が誰にも言うなって言ったからでしょ?
……笑っちゃダメだ。
でも、もう私は可笑しくて仕方ない。
「この前も、他のチームの奴が香に告ったらしいんだよ。
……はぁ……マジで心配。
俺のものだって、周りにバラしてやりたい」
その肩を落とした姿を見て、私は堪え切れずに笑ってしまった。
