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隠れて甘いkissをして

第62章 甘い昇格

▼Side... 立花




「ねぇ、立花」



斜め前の席から、咲原が俺を呼ぶ。



「ん?」


「香ちゃんの席、イチゴの香りがしない?」



………そんなわけない。


ちゃんと片付けたし、つーか先週の話だし。


落ち着け、俺。



「そう? 俺はわからねーけど」


「それなら、飲み会はこれからは控えた方がいいね。
彼女からしたら、気になっちゃうもん。
ちゃんと大事にしてよね」



…………!!


それならって……その後の言葉が続いてねーじゃねーか!


ば、ばれてる……


香が話したのか……?




「あ、香ちゃんは何も言ってないよ」




………エスパーかよ!!




フリーズする俺を見て、咲原はニッコリ笑った。

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