
隠れて甘いkissをして
第61章 夢じゃないよね?
……
へっ?
い、今……
立花先輩は電話を切って、その携帯をあたしに渡す。
「大丈夫か?」
先輩は心配そうな顔をして、フリーズしてるあたしに目線を合わせるように、その場にしゃがみ込んだ。
あれ……? さっき電話での最後の言葉…
聞き間違えだったのかな…
胸がドキドキして、破裂しそうで、あたしは目の前の先輩を見てなんとか声を絞り出す。
「立花先輩…… どうして戻ってきたんですか?
さ、咲原先輩は…
飲み会は……?」
先輩はゆっくりと口を開いた。
「…飲み会はドタキャン。
咲原と主任はちゃんと家まで送って行ったよ。
主任から、お前が咲原の仕事をやるって聞いた。
まぁ、聞いてなかったとしても、戻ってくるつもりだったんだけど」
