
隠れて甘いkissをして
第56章 愛の告白
『あぁ、それは俺じゃないよ。
殴ったのはアンジーだ』
「えぇ!?」
彼女のマネージャーの絆創膏を思い出して、電話をした時に聞いてみると
隼人はしれっとして答えた。
『奴らの事務所に行った途端に殴りかかっちゃってさ。
今度同じ事したら殺すわよってね。
マネージャーという同じ仕事をしている身として、所属のタレントを止められなかった奴に対しての、怒りがあったんだろ』
「……そうだったの……」
彼女に色々言われて、一時期は辛かったけど
今の話を聞いてもうどうでもよくなった。
隼人は優しい声で続ける。
『………ごめんな、由宇。
ちゃんと気付けなかった俺が悪い。
麗華には二度と由宇に近付くなって警告したあと、最大の恐怖を与えておいたから。
もう心配しなくていいよ』
………最大の恐怖?
聞かない方がいいよと言って、隼人は笑った。
