
隠れて甘いkissをして
第56章 愛の告白
隼人と再会した日から、私は何事もなく穏やかな日々を送っている。
そう、あの麗華という隼人の元カノは………
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『ごめんなさい。
今まであなたに言った全ての言葉と行動を、心から反省しています。
………申し訳ありませんでした』
『……………』
あの日の翌週
会社を出て駅に向かう道の途中で、彼女と彼女のマネージャーが待っていて
拍子抜けするほどの腰の低い態度で、揃って私に頭を下げてきたのだ。
『もう、こうやってあなたを追い詰めるようなことはしないから。
それと、隼人は……あたしが一方的に好きだっただけで、付き合っていたわけじゃないの。
週刊誌や報道は、自分から仕掛けただけ。
後で何言われるかわからないから、悔しいけど訂正しとくわ』
最後はフンっと顔を背けて、彼女は車に乗り込んでいく。
その後、右頬に大きな絆創膏を貼ったマネージャーの彼が、ペコっと頭を下げて
イソイソと運転席に戻り、消えていった。
