
隠れて甘いkissをして
第54章 それぞれの道へ
見えない糸で繋がっているあの2人には
相手を誰よりも強く信じる、真の愛がある。
相手の事を考えて、決断すること。
相手の為を想って、自分を抑えること。
そんな相手を想う心が、俺達には足りなかった。
それでも……
俺は麻里奈の小さな手をとる。
「……俺は、本当に麻里奈が好きだったよ。
楽しかった時間は、嘘じゃない。
お前と付き合えて、心から良かったと思ってる」
「…………っ」
「……麻里奈が、麻里奈らしくいられる相手を見つけられるように、ずっと応援してるから。
………今までありがとう」
