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隠れて甘いkissをして

第53章 もう離さない



胸が破裂しそうで



何も言葉が出てこない。



目の前に………由宇がいる。





彼女の涙を拭おうと、手を伸ばした。



だけど、指先が震えて届かない。



それを見た由宇は、俺の右手を両手で包んだ。




「………隼人」




由宇は、俺の手を自分の胸に当てる。




「私……弱くて………


一度はこの手を離してしまったけど。


本当は、大好きなの。


忘れることなんて、出来ないの」



「……………っ」



「………もう一度。

隼人の近くにいても、いいですか……?」

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