
隠れて甘いkissをして
第51章 対決
「でも………!」
アンジーは慌てる様子もなく、タバコを吸いながら携帯を取り出した。
「マスコミにはこっちから先に連絡して根回ししとくわ。
前にも、アタシの友達がいる出版社に、隼人と由宇の事をリークしてきた子がいるって聞いてたの。
今の感じからすると、それがあの子みたいね。
今からあの子が行く目星もついてるし、心配いらないわよ」
シゲさんもカウンターから出てきて微笑む。
「由宇ちゃん、色々大変な思いをしてたんだね。
アンジーが言う通り、気にしなくて大丈夫だよ」
2人は驚くほど落ち着いている。
その優しさに、心が少し軽くなった。
……でも……
「………ありがとう、アンジー、シゲさん。
それでも、やっぱり私のことは自分で解決しなきゃ。
これ以上、隼人に迷惑かけたくないもの」
