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隠れて甘いkissをして

第36章 告げられた現実

私と……出逢ってから……




「隼人は今凄く大事な時期なの。

今年だけで何本も映画出演が決まってる。

それは……彼自身が築いてきた、隼人という役者が周りに認められた証拠。

それなのに、あなたみたいな女のせいで、“ 彼自身が気付かないまま ” 変わってきてしまってるのよ」



私はもう声を出すことすらできない。

彼女は体を震わせながら続ける。




「あなたにはわからないでしょうけど………!

隼人は、仕事中にプライベートの電話をしたりなんてしなかった。

柔らかい表情で、笑いながらメールなんてする人じゃ無かったのよ!」




彼女は、火の付かないタバコを灰皿に放り投げる。

そして、私の腕を掴み、真っ直ぐに私を睨みつけた。




「あなたがいるから!

隼人は、隼人にとって1番大事なものを失おうとしているのよ」


「……………っ」


「あなたが隼人の為に出来る事があるとすれば

……黙って身を引くことだけだわ」

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