テキストサイズ

隠れて甘いkissをして

第36章 告げられた現実

彼女の言葉が、グルグルと頭の中を巡る。

全身の震えが止まらない。

それは、さっきまでの怒りとは違い、自分に対する失望による酷い嫌悪感からくるものだった。

彼女は落ち着きを取り戻し、静かに話し始める。




「あなたが隼人の仕事に興味が無いのは………信じられないけど、もうどうでもいいわ。

ただ、隼人の彼女と名乗る以上、隼人の価値を下げることはやめてほしいの」


「……………!」


「最近の隼人と、雑誌の撮影現場で一緒になったけど………今までの隼人じゃなかった。

私の知っている隼人はね、仕事では周りが近付けない程の強い存在感があって。

怖い程のカリスマ性を漂わせるのよ。

それが最近、別人のようだって周りの誰もが言ってるわ。

………あなたが現れてからよ」


ストーリーメニュー

TOPTOPへ