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Take me

第17章 17


ご飯中も、その後も、俺たちは一言も言葉を交わさなかった。



寝る時でさえ、俺はここに来て初めてソファで寝ることにした。



「紘夢?そんなとこで寝ないで、一緒に寝ねぇの?」
「…」

寝返りをして、瑛士に背を向ける。



「あっそ」



なにその態度。
瑛士が悪いんじゃん。


いや、違う、瑛士はなにも悪くない。
俺が勝手に怒って、勝手に八つ当たりしてるだけだ…


ごめん、ごめんね瑛士。



怖いよ。
もし、瑛士がその子を好きになったらどうしよう。
その時は、本当に誰もいなくなってしまう。




これ以上何も考えたくなくて、きつく瞼を閉じた。



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