
ももいろタイム【完】
第14章 俺の彼女
「ねぇ、大宮君」
下校しようとしたら、声をかけられた。同じクラスの有村だった。
「何?」
「一緒に帰らない?」
「無理」
「なんで?用事?」
「まぁな」
女と話すのも説明も面倒で、そのまま有村を放置して歩く。
「じゃあ、また明日~」
後ろで言ってるが、聞こえない振り。
あの日から、有村がうざい。何かと俺に声をかけてくる。
「はぁ、うぜぇ………」
俺の呟きに、ダチが言う。
「有村か~。優に気があるからな~」
「知らね。俺はない」
「有村は学年で3番には入る可愛さだからな。自信もあるんじゃね?」
「知らねーよ。俺、彼女いるし」
「はぁ?!いつよ」
「んー、去年から」
「マジか!誰だよ」
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