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いつまでも、何年経っても切なくて

第4章 俺だけのもの

でも、と遥さんは話を続けた。


「卒業式の夜に会った時、莉子ちゃんが響君にちゃんと恋してるってわかったから安心したわ。」


涼からは二人が付き合いだしたって聞いてたんだけどね、と。


そっか...涼ちゃんはあの時私と響のことを知ってたんだ...響が言ったのかな?


「莉子ちゃんは可愛いから、あなたみたいな子がいつも涼の傍にいると思うと心配で...」


何?何を言ってるの?


「私...本当に涼のことが大好きなの...
でもこの年齢から結婚を当てにして、涼にすがりたいとは思わない」


将来涼の夢を隣で支えるために
今離れて私は頑張るのよ、と遥さんは空を見上げた。

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