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　一味の処罰がひととおり終わり、事件は終わったが、信成の心に残った傷は大きかった。血のつながりを信じた信成を時房は甘いと言った。ならば、情に流されることはすまいと、信成は自らを強く戒めることになったのだが、他人ばかりか身内をも信じられぬ日々は、信成にとっては心的に過酷なものとなった。
　その姿勢が信成をして、近隣諸国の武将たちから「軍神のごとし」と謳われる戦いぶりを生んだともいえる。