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華のしずく~あなた色に染められて~

第2章 二

 叔父の生命を賭けた教えを生涯忘れまいと固く心に誓ったのである。時房が城主の地位を望んだというのは、事実であった。
調べてゆく中に、時房を中心として数名の者が今度の謀反の連座していることが判明、信成はそれらに一人余さず切腹を申しつけた。また、謀反を事前に知らせた者を新しい家老に抜擢し、その新しい家老新見貞親(にいみさだちか)は以来六年、今日まで忠勤を励んでいる。

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