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華のしずく~あなた色に染められて~

第16章 【夢のなか~華のしずく~】 光の祈り人

 と、千都の視線がふいに彼の顔にひたと注がれ、秀吉は自分の頬が熱くなるのを感じた。
「その眼―」
 千都の指摘に、思わず左眼を押さえる。秀吉の左眼は黒い眼帯に隠れていた。だが、千都の言いたいことは全く別であったらしい。
「きれいな瞳、まるで深い湖のようだわ、それに、この髪、黄金みたい」
 千都が黒い眼を見開く。その声音には純粋な感嘆の響きが込められている。

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