テキストサイズ

華のしずく~あなた色に染められて~

第16章 【夢のなか~華のしずく~】 光の祈り人

 秀吉は笑った。
「そんなことを言われたのは初めてだ。皆、常とは違うこの容貌を見て、眉をひそめる者はいても、ほめてくれる者などいなかった」
 南蛮人の母譲りの端整な美貌の秀吉は、眼も髪も全体的に色素が薄い。光の加減によって時に蒼色にも見える茶色の眼と、黄金色に見える茶色の髪の毛を持つ。
 秀吉の脳裡に幼い日の苦い想い出が湧きあがった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ