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華のしずく~あなた色に染められて~

第2章 二

 珠々は固唾を呑んで、信成の話を聞いていた。幼い信成の育ての親でもあり、真の父とも慕っていたという家老真邊時房。その叔父を信成は本当に自らの手で殺めたというのだろうか。
 と、信成が珠々の髪をそっと撫でた。その仕草は無意識のものらしく、信成は淡々と話し続ける。

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