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華のしずく~あなた色に染められて~

第2章 二

「時房は幼きわしをよう助けてくれた。わしが長じて後は、表へ出ることはなく、若輩ながらもわしを城主として立て、傍から支え忠言を怠らなかった。そんな時房をわしは〝叔父貴〟と呼び、父のように慕うていたものよ。実際のところ、物心つく前に実の父を亡くしたわしにとって、時房は理想の男であり父同然であった」

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