
華のしずく~あなた色に染められて~
第28章 【剣(KEN)~華のしずく~】 運命の邂逅
短い沈黙の後、青年がふいに笑い出した。
「ハ、婆さん。いくら何でも、もっとらしい
ことを言ってくれよ。例えば、この刀が実はは途方もねえお宝だったっとか、さあ」
ふいに、老婆が眼を開いた。一見、細くて光もなさそうな眼―、だが、その眼が青年の持つ刀を見て一瞬カッと光った。
「その刀は―」
物問いたげな視線に、青年は小さく肩をすくめて見せた。
「つい今し方、あっちの古道具屋から貰い受けたのさ。たいした価値もないらしいが、何か気になるんで、貰ってきたんだ」
「ハ、婆さん。いくら何でも、もっとらしい
ことを言ってくれよ。例えば、この刀が実はは途方もねえお宝だったっとか、さあ」
ふいに、老婆が眼を開いた。一見、細くて光もなさそうな眼―、だが、その眼が青年の持つ刀を見て一瞬カッと光った。
「その刀は―」
物問いたげな視線に、青年は小さく肩をすくめて見せた。
「つい今し方、あっちの古道具屋から貰い受けたのさ。たいした価値もないらしいが、何か気になるんで、貰ってきたんだ」
