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「お嬢様。」

第14章 あきのはじまり

「俺はね、弟が大病なんだよね」

ぶかぶかの上着にてを引っ込めて

くるっとまわる。

サーカスの大道芸人みたい。

「花蓮も、俺が

病気なんて忘れさせてあげる!」

初めて会ったひとに

信じてみようと思ったのは

これが初めてだった。

というか、

なんだか、

勇気をもらえた?というか、




あたしは思いっきり笑顔になれた。

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