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ショートラブストーリー

第11章 美帆③

会がお開きになって、お店から出ると、帰る人、二次会にいく人とバラバラになっていく。

「比呂子さん、どうします?」

「彼氏に迎えに来てもらう」

「あ…そうですか」

まだ課長と離れたくなくて。

比呂子さんが二次会行くなら…なんて考えてたのになぁ。

すると、倉田さんが突然、耳元で呟いた。

「なぁ、お前、前に言ったよな。好きな人とするもんだって」

「はい!?」

思わず聞き返して、あぁ…と呟いた。

「そのポリシー、まだ貫いてんの?」

「そりゃあそうでしょ!?」

「ふーん」

倉田さんは何かを考えるように眉を寄せた。

何なんですか!?突然!!

すると

「嫌なら本気で拒めよ」

「は!?」

聞き返す前に、倉田さんに引き寄せられて。

抵抗する間もなく、倉田さんに後ろから抱き込まれていた。

「ちょ…、倉田さん!?」

「何か…気分悪い」

「え!?やだ!!大丈夫ですか!?比呂子さん!!」

比呂子さんに助けを求めると、倉田さんを見て、

「空きっ腹に飲んでばっかだったから?」

あ、何も食べてないって言ってたっけ。

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