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ショートラブストーリー

第7章 高橋②

「右側の壁、見て」

俺の言葉に、一瞬体の動きが止まる。

そこには店の営業許可書や責任者の資格認定書が掲げられていて…

その中の一つに真由美ちゃんの視線が止まった。

「え…?あれって…?」

「そ。この前届いたんだ」

バリスタ検定レベル1の認定書。

オーナーに『取れば箔がつくぜ』なんて言われてとってみたけど、バリスタの奥深さと難しさを再認識させられた試験だった。

「じゃ、高橋さんの名前って…あっ!やぁっ!!」

俺に両手を押さえ付けられ、仰け反った体勢の真由美ちゃん。

白い首筋を舌でたどり、鎖骨に吸い付いて…あ。跡ついちゃった。

「高橋さん、ちょ…待って…」

真由美ちゃんの体をちょっと持ち上げ、作業台に浅く腰かけさせる。

「真由美ちゃん…」

顔を近づけると、真由美ちゃんは戸惑いながらも目を伏せて唇を軽く開く。

まるでキスをせがむような表情に思わず見入ってしまうと、真由美ちゃんが薄目を開けて俺を見た。

「やっ…!!高橋さんっ…っ!!」

真っ赤になった真由美ちゃんに、深く口づけた。

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