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ショートラブストーリー

第7章 高橋②

「亮にも言われたの。恋人なのに名前知らないなんておかしいって」

そこであいつを持ち出すのか。

「…あいつに言われたから?」

「そういう訳じゃないけど…」

真由美ちゃんは目線をそらすと、ため息をこぼした。

…やばい。この雰囲気。

ピリピリした空気のなか、真由美ちゃんが何かを言おうと顔を向けた。

…っ!!

真由美ちゃんが何を言おうとしてるのか、雰囲気で察知して。

『逃げんな』

オーナーの声が頭の中で響く。

「高橋さん!?」

真由美ちゃんの戸惑った声が追いかけてくる。

でも。

俺は足早に店の奥に入った。


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