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ショートラブストーリー

第7章 高橋②

そのまま仕事をこなしていき…気付いたら閉店の時間になっていた。

やっぱ来ないか…。

休憩時間に真由美ちゃんが来るかも!?なんて淡い期待をしたものの、真由美ちゃんが現れる事はなかった。

仕方ない、よな。

避けたのは…俺だ。

昨日も今朝も着信があったし、メールも届いてる。

だけど、何を話したらいいのか分からないし…真由美ちゃんから決定的な話を聞くにも頭がついていかなくて…

結果として、電話に出ずにメールも見ていない。

…情けないな、俺。

自虐的な気分で片付けをしていると、店の看板を下げに外に出た喜美子さんが

「いいから。こっちおいで」

と、誰かを招き入れた。

洗い物をしながらそっちを見て…俺の顔が強ばる。

そんな俺の表情を見て、真由美ちゃんの眉が下がったのを見逃さなかった…。


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