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俺の幼馴染

第4章 液晶画面越しの関係

月曜日。

また忙しい一週間が始まる。

俺は、いつもの平日より2時間も早く起きていた。

何故かというと…。


『要、起きた?おはよー。』


瑠夏と話す為だ。

あの掲示板ではもう話さなくなり、以前教えたお互いのフリーメールを使って話すことが多くなっていた。

電話はまだしたこともなく、声と本名と顔だけはまだ謎に包まれている。

まだ出会って日は浅いけれど、気が合う友達のような軽い感じで話せるようになっていた。

『おはよ、瑠夏。今日雪降ってて外真っ白だよw』

カーテンを開けると、寮からの景色は白一色に染まっていたのが印象的で、それを伝えた。

『うわ、俺のところもだ。でも俺ら寮だしな。』

近いからラッキーだよな。

『部活の朝練寒そう…。体育館凍えるっ!』

『頑張れ、俺がここから慰めてやるよw』

これだから、帰宅部はたまに羨ましくなる。

でも瑠夏は主夫やってるから何も言えないけどな。

『うわーん、羨ましい( ;ω;`)瑠夏が虐めてくるー…(・ω・` )』

『慰めてるのに何で泣くんだよ(笑)よしよし、よしこさんよしこさんヽ(´・ω・`)』

ふざけて顔文字付きのメールを送ると、瑠夏はたまーにすごく可愛い顔文字を付けて返してくる。

珍しい顔文字に、俺は画面の前で小さな幸せを感じて、思わず顔が綻ぶ。

『俺よしこさんじゃないし!でも、ありがとう(笑)』

『いいえー!いつか本当に会って撫で撫でしたいなwあ、その前に電話か(笑)』

うんうん、いつかは会ってみたい。

いつ頃になるだろうか。

でも、叶うといいな…。

『俺も会って撫でてほしいかもw電話の時は優しく諭してくれよ?』

『はいはい(笑)』


ぐだぐたと会話を続けていると、時間はどんどん過ぎていく。

瑠夏とメールを交わすのは、俺の生活の一部になり始めていた。

で、1つ前から思ってたことが…。

俺のメールの仕方って、すっごくなよなよしてる気がするのは気のせいか…?

気のせいだよな。


『んじゃ、そろそろ俺朝練だから準備するわ。いってきまーす。』

最後にそう書いて送信する。

返信を待って、その内容を確認した後準備するつもりだ。

すると、たちまち返信が来た。

『俺も飯作らないと。いってらー。』

その一文を読み終えると、ぽいっと携帯をベッドに置いて着替えはじめた。

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