
BL短編
第3章 手に入れたい
「おっちょっまっ!?」
プシューと勢いよくペットボトルの外へ飛び出す炭酸を、花村は急いで飲み込む。それでも幾らかは指を伝い、制服には、まだらにシミを作った。
濡れた指を見つめて、舐めたいと思った瞬間にはもう、僕の右手は花村の手首を掴み、唇を寄せていた。
「ちょ、おい、新山?」
あ、本当に僕の名前覚えられたんだ。
そんな失礼なことを思いながら、言い訳を取り繕う。
「拭くものないみたいだし、もったいないだろ?」
指の根本まで加え込み、花村の指の飲料を舐め取り爪先まで来たところで小さくリップ音をわざと立てて離れた。
「花村も起きたことだし、帰ろうか。」
横目で花村を盗み見ると、花村は顔を手で覆っていたが、耳まで真っ赤なのがよく分かった。
不良といえば女遊びというイメージが強いが、どうやら花村はそれには当てはまらないらしい。
それを見た僕のほうが重症かもしれない。中心がドクンと脈打ち、どんな卑怯な手を使ってでも手に入れたい。
そう願ってしまったのだから。
プシューと勢いよくペットボトルの外へ飛び出す炭酸を、花村は急いで飲み込む。それでも幾らかは指を伝い、制服には、まだらにシミを作った。
濡れた指を見つめて、舐めたいと思った瞬間にはもう、僕の右手は花村の手首を掴み、唇を寄せていた。
「ちょ、おい、新山?」
あ、本当に僕の名前覚えられたんだ。
そんな失礼なことを思いながら、言い訳を取り繕う。
「拭くものないみたいだし、もったいないだろ?」
指の根本まで加え込み、花村の指の飲料を舐め取り爪先まで来たところで小さくリップ音をわざと立てて離れた。
「花村も起きたことだし、帰ろうか。」
横目で花村を盗み見ると、花村は顔を手で覆っていたが、耳まで真っ赤なのがよく分かった。
不良といえば女遊びというイメージが強いが、どうやら花村はそれには当てはまらないらしい。
それを見た僕のほうが重症かもしれない。中心がドクンと脈打ち、どんな卑怯な手を使ってでも手に入れたい。
そう願ってしまったのだから。
