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さよならから始まる恋物語【Love story】~雪の女王~

第4章 SideⅣ(沙絢)~雪の女王~

「沙絢、判ってくれよ。俺、どうしてもお前が欲しいんだ」
 光樹が熱に浮かされたように呟きながら、黒いニットワンピースの上から荒々しく胸をまさぐった。ずっと車内にいたから、コートは着ていない。
「いや! 止めて」
 いよいよ本格的な身の危険を憶えて、沙絢は必死で暴れた。ワンピースの裾が性急に持ち上げられようとするのを、懸命に手で押さえて抵抗する。

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