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さよならから始まる恋物語【Love story】~雪の女王~

第4章 SideⅣ(沙絢)~雪の女王~

 それが彼に抱き上げられたのだと判ったときには遅かった。大股で逆戻りした彼は沙絢の身体を大きなベッドに乱暴に放った。
「光樹さん」
 沙絢は恐怖に震えながら、慌てて上半身を起こそうとする。だが、すぐに彼の逞しい身体がのしかかってきて、身動きができなくなった。
 熱い唇が首筋に押し当てられ、沙絢の身体がピクリと撥ねた。
「止めて、こんなことしないで」
 涙が溢れる。

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