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さよならから始まる恋物語【Love story】~雪の女王~

第4章 SideⅣ(沙絢)~雪の女王~

 なのに、光樹が沙絢にしてくれるように他の女にも優しくエスコートするシーンがごく自然に浮かび上がってきて、ありもしない妄想に嫉妬する。自分が物凄く嫉妬深い嫌な女になったような気がして、沙絢は自己嫌悪に陥った。
―私は光樹さんの彼女じゃないんだから、嫉妬する資格なんてないわ。
 懸命に自分に言い聞かせた。物想いに耽っている中に、いつしか車は見知らぬ細道に入っていた。

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